パフォーマンス学の第一人者、佐藤綾子先生の新刊本、『患者さんとスタッフの心をつかむデンタルパフォーマンス』をご紹介します。
私の仕事の一つに、医院の皆様にコミュニケーションスキルをお伝えする、というものがありますが、その効果がパフォーマンス学によって「科学的に実証されている」という事実が、講師としての私を支えてくれています。コミュニケーションにおいても知識を実践に結び付けることは難しいといわれていますが、パフォーマンス学を学ぶことで、十分な知識が実践へのステップアップを後押ししてくれる、ということを教えていただきました。
佐藤綾子先生の本に書かれている「患者さんとスタッフの心をつかむ」ために大切なこと、皆様と共有できましたら幸いです。
MBD代表 各務洋子
佐藤綾子様よりメッセージ
「歯科医もパフォーマンスが必要な時代」
医療訴訟やドクターショッピングが増加する中で、真に患者さんが歯科医師に対して求めているものは何でしょうか。
ま
ず第1に、それが「適切な治療」であることは間違いありません。これに関して、私はこのたび実際に患者さんをインタビューし、アンケートをとる中で、患者
さんが医師に求めているものは、必ずしも適切な治療だけでは充分ではない、ということに気づきました。患者さんが医師に求めているものは、結論的にいえば
次の3点です。
1.適切な治療
2.感謝・感動
3.信頼関係
この3点をすべて可能にするのが「デンタルパフォーマンス」です。歯科医院をひとつのドラマのステージとし
て、患者さんが適切な治療を受け、「ああこの先生に来て本当によかった。信頼できる先生だ。これからもぜひ先生に診ていただこう」と結論していただくため
の医師の自己表現の考え方とその演出のスキルです。ポイントは次の5点。
第1は、医師が患者さんに説明をするときでも、言葉の内容だけではなくその話をするときの表
情、声のトーン、背筋の傾け方、瞬き、見つめ方、などの非言語表現との総合を意識した自己表現によって患者さんの心を開いていくこと。それにより患者さん
が本心を先生に伝えやすい気持ちになります。
第2のポイントは、患者さんの心を言葉以外の部分からも正確に読み取っていくことです。先生に対する不安、不満や微妙な怒りの感情、感謝や感動の気持ちをいち早く正確に読み取っていくこと。これによって適切な対処ができます。
第3は、先生がこのような医療の理想の形を実現するためには、スタッフを協力なチームメイトにすること。
第4は、患者さんが先生を信頼し、ファンになり、「この先生に行ってみたら?」と周りの人々に話してくれるようになること。
第5にはストレスを減らし、時間内で効率の良い診療をするために歯科医師が「ATTの心とパフォーマンス」を身につけること(ATTは「明るく楽しくためになる」の省略)。
治療中の歯科医師の顔の下半分は、マスクで隠れています。それだけにマスクを取って話すとき、最初のご挨拶をするときなど、医師のATTの表現が患者さんの心を開き、励ましを与える強力なツールになります。
経済的な引き締め感の強い中で、最近の患者さんは自己主張力があり、ネットや口コミでの比較調査も得意です。この厳しい時代を勝ち抜いていくためには「適切な治療」だけでは、もう間に合わない時がきた、といえるでしょう。
佐藤綾子より
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佐藤綾子先生(プロフィール)
・博士(パフォーマンス学・心理学)
・日本大学芸術学部教授
・(社)パフォーマンス教育協会理事長 http://www.ipef.jp/
・「佐藤綾子のパフォーマンス学講座®」主宰 http://www.spis.co.jp/seminar/











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