先日、宗家藤間流師範の藤間勘恵理先生に、日本舞踊に凝縮されている「美しいしぐさ」について教えていただく機会がありました。
まず美しいしぐさのお手本。次に「では、こうしたらどうでしょう」と見せてくださったしぐさは、まるで時代劇に出てくる悪代官のように見えるのです。最初のお手本のしなやかな美しさとは対照的な、悪代官風の威圧感は、肩先の向きや顔の向け方、肘の張り方といった微妙な体の使い方の変化によって受ける印象の違い。
上品な勘恵理先生が演じる悪代官には思わず笑ってしまいましたが、
あらためて、「しぐさや表情よって、印象は作られる」ということを実感しました。