「慇懃無礼」とは、「丁寧である」がかえって「無礼になる」という、という意味の言葉ですが、
慇懃無礼とまではいかなくても、なんとなく違和感のある「丁寧な対応」を受けた経験をお持ちではないでしょうか。
言葉や態度は丁寧、けれども表面的であると感じられる場合と、
言葉や態度が丁寧、なおかつ言葉と態度の間に隔たりがなく、親しみを感じる場合、
表現の違いはどこから生まれるのでしょうか。
ホテルやレストランなどで、同じように行き届いた対応であっても受け取る感覚に微妙な違いを感じることがあります。
その違いはどこから来るかというと、、、
「人の表現」によるものですから、その人の「あり方」に根差したものと推測されます。
ですから、礼儀作法などのテクニックを使う以前に、いったん自身の存在自体への問いかけという過程が必要になります。